タスク時間計測アプリTogglを導入しました

はじめまして、multi-armed banditが好きな某国立大学発ベンチャー企業代表のKです。今回は勉強会メンバーでTogglを導入してみましたのでご紹介します。

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Togglとは

一言で言えば、(タイトルと変わらないですが)Togglはタスクの時間計測ができるアプリケーションです。

使い方はとてもシンプルで、あるタスクの着手前にTogglで入力&スタートボタンを押す → タスク完了後にタイマーをストップする、これだけです。

計測結果は自動で集計され、誰がどのタスクにどれだけ時間を使ったかが分かります。

「自分が今週どんな時間の使い方をしたか」も当然分かるので、セルフマネジメントにも使えます。

 

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プロジェクトとタグ

Togglでは、プロジェクトとタグが設定できます。 

プロジェクトは各タスクに一つ紐づけることができ、タグはいくつでも紐づけることができます。

例えば、プロジェクトに「〇〇案件」、「××案件」などを設定し、タグに「開発作業」、「事務作業」などを設定しておき、タスクに紐づけます。

そうすると、プロジェクトごとやタグごとに集計できるので、「どのプロジェクトに時間を使っているか」、「どんな作業に時間を使っているか」が冒頭の画像のように一目でわかるようになります。 

タスクレベルでの計測結果、プロジェクトレベルでの計測結果、両方見えるのがTogglの便利なところです。

 

他アプリとの連携

Togglは時間計測に特化しているため、タスク管理ツールとしては使えません。

しかし、TodoistやTrelloといったタスク管理ツールと連携することができます。

これらのアプリケーションと組み合わせることで、自分やチームに合ったタスク管理が可能となるはずです。

 

使っていて気づいたこと

下記は導入後、メンバーから上がった声です。

  • 「時間を計測する」という行為のおかげで作業にメリハリが出た。集中力が維持できる。
    → 生産性の向上が実感できた
  • タイマーの開始忘れ、止め忘れが起こる。
    → Toggl上で直接時間を入力できるので、その場合は思い出せるうちに入力する。
  • タスクの粒度は今後議論
    → 研究活動などのタスクは行動が変化していくことが多い(論文を書く→調査が必要になったので調査する→様々な論文を読む…)のであまり細かくしすぎるとやり辛い。

 

料金

Togglは5人チームまで無料で使えます。

セルフマネジメントや少人数チームの管理には気軽に試せます。

公式の料金体系はこちら

 

時間計測ツールと日報の導入について議論しました

 こんにちは!「研究プロジェクトマネジメント勉強会」参加者のYです。情報学専攻の学部4年生です。現在は同じく勉強会参加者のS先生のもとで機械学習関連の研究をしています。

 

 今回の勉強会ではS先生が提案した「プロジェクトマネジメントへのTogglの導入」と「日報の作成」について議論をしました。現在、タスクの管理にはTrelloを使っているのですが、工数の把握が難しいという問題がありました。そこで、作業時間の計測ができるツール「Toggl」を使うことで工数を把握することができるのでは?と考えたからです。Togglの導入による効果は勉強会参加者数名で実際に導入して次回以降の勉強会で感想などを話し合いたいと考えています。話し合った内容については次回以降のブログで報告していきます!

 次に「日報の作成」についてですが、この議題は、作業を行う中で得られたノウハウが共有、蓄積されていないという認識があったため提案されました。しかし、日報を毎日作成することは手間が増えすぎるのでは?といった意見や、Trelloのカードのコメントを日報として使うことでノウハウの共有、蓄積が簡単にできるといった意見が出ました。この議題については日報の代わりにTrelloのカードのコメント機能を活用してノウハウの蓄積をしていくことで意見がまとまりました。

 

 勉強会の後半では「開発プロジェクトにはTogglの導入などは有効そうだが、研究タスクにはマッチするのか?」というテーマで議論しました。研究タスクへのTogglの導入について以下のような意見が参加者から出ました。

・Trelloの共有ボードでほかのメンバーも見ることができるようにすれば活動に緊張感が生まれるかもしれない

・急にほかの論文を読みたくなる等の突発的な気持ちを我慢してしまう

 

今回の勉強会では時間管理ツールを研究者の自由な発想を阻害しないようにうまく使うポイントとはどういう点かについて話し合い、まずは研究者が実際に使ってみて、以降の勉強会で感想などを話し合うことになりました。今回でた意見は以下の通りです。

・タスクを細分化しすぎない

・時間の使い方を分けてみる(かっちり決めたタスクを実行する時間と自由に使っていい時間)

 

 私もTogglを導入して使ってみようと思っていたのですが、早速計測を忘れてしまいました…時間を測ることが習慣になるまでは少し面倒に感じることがあるかもしれませんね。

はじめまして。研究プロジェクトマネジメント勉強会です。

こんにちは、はじめまして。 「研究プロジェクトマネジメント勉強会」の参加者のSです。某国立大学で教員をしています。専門はデータマイニング機械学習です。企業でソフトウエア開発などに携わったこともあります。

私は昨年度から自分の研究室を持ったのですが、うまく運営できるか不安がありました。

私はいくつかの大学の研究室に所属したことがあるのですが、うまく運営されているにせよ問題が起きているにせよ、運営は教授やメンバーの属人的なスキルに依存しているように感じました。

人柄や運営力に優れた教授やスタッフ陣に恵まれた研究室は、大きな問題も起きずに良い成果が出ていました。その反面、閉鎖的な組織になりやすいため、極端なことを言えば教授の人格に問題があったりすると、アカハラのようなことが起きかねない環境だと感じたこともありました。


私は組織運営について特別な訓練を受けたことはありませんし、自分に組織運営の才覚があるかもよくわかりません。ですから、自分の研究室を上手に運営できるかは、やってみないとわかりません。運営がうまくいくかは良くて五分五分といったところではないかと思っていました。

一方、大企業においては「マネージャーの才覚に賭ける」というバクチを打つわけにもいきませんから、属人性を極力排除した運営を目指した取り組みがなされています。

私が携わっていたソフトウェア開発においては、プロジェクトマネジメントの方法論を定め、誰がやっても一定以上の水準になるような仕組みがありました。ただ、企業のマネジメントの方法をそのまま大学にあてはめてうまくいくとは限りません。大学の研究室ならではの特徴に合わせて、マネジメントについて考えていく必要があります。

そこで、似たような境遇にある若手研究者や、ソフトウェア開発会社の社長たち、そして学生にも声をかけて、研究のマネジメントについて勉強会を開くことにしました。

勉強会のメンバーは以下の6名です。
・私(国立大学教員でデータマイニング機械学習が専門)
・国立大学教員(専門は情報系に移行中)
・国立大学の研究員でcomoutational neuroscienceをやってる人間
ベトナムのオフショア受託会社代表で開発大好き
・国立大学発ベンチャーの代表でmulti-armed banditが好き
・国立大学の学部4年生(情報系の学部に在籍)

これまで、半年間ほど「研究マネジメント勉強会」を続けることができ、研究室の運営や研究の進め方などを色々と工夫してきました。その結果、徐々に良い効果が現れてきているようで、メンバーからは以下のような前向きな感想が得られています。


・研究をするのが楽になった。頭の中のモヤモヤがなくなった。
・タスクに集中できるようになった
スクラムという仕組みがうまくいっている。スプリント → タスク → レビュー会というサイクルが根付いた。
・Trelloというツールが有効!プロジェクト全体を俯瞰的に見れる。

アジャイルスクラムに関する教科書を読んだことや、スクラムを試行錯誤しながら研究プロジェクトに適用したこと、そのために便利なツールを導入したことの成果が少しずつ出てきていると思います。

もちろん、まだまだ課題はたくさんあります。研究という不確実性の高いプロジェクトで工数の見積もりをどうするかという課題や、研究プロジェクトの意義や成果を客観的に検証できるのかという問題、無数に生まれる研究のアイデアや仮説の適切な管理方法を洗練させる方法など、いくつも改善策を見出したいことが山積みです。

勉強会は週に1回のペースで行なっており、これからは毎週の勉強会で得た気づきや議論の内容などをこのブログ上で公開していきたいと考えています。

どうぞよろしくお願いします!